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労働生産性を高めるための厄介な基本

  • 3karapar
  • 2021年1月14日
  • 読了時間: 5分

更新日:2022年5月4日


人件費はいくら払うのか?何人雇っていいのか? これをわかりづらく説明していきます そうなんです、分かりづらいんです ただ、知っていたほうがいいです まず、給料はどこから支払われているのか?というものを見ていきます

おなじみお金のブロックパズルです


売上高-材料費=粗利益 利益=粗利益-(人件費+その他の経費) 図を見ていくと、人件費は粗利から支払われていることがわかります

よく従業員に接客の大切さを伝えるために 「みんなの給料はお客様から頂いているんだ!」って言いません? 合っていますからね、 「みんなの給料は粗利から出ているんだ!」って言っても従業員には伝わりませんから この話は経営のことで、社長にだけお伝えしています

粗利のうちに占める人件費の割合を労働分配率といいます 労働分配率=人件費÷粗利益  一般的には40%が限度です 原価と人件費の合計が売り上げの中に占める割合、 F/L比率は65%となります

例えば ある月の売上高が500万円 粗利益率65% 労働分配率が40% 500万円✕65%=325万円 325万円✕40%=130万円 この場合社員とアルバイトの合計人件費は130万円まで支払うことができるということ この範囲内で一人ひとりの給与に振り分ければ適正な利益を得られます このときの売上高人件費率は26%です

人件費率で計算するなら、必要な人員の人数はこのように計算します 売上高✕計画人件費率=計画人件費 アルバイト必要人数=(計画人件費-社員給与)÷アルバイト一人当たりの給与

売上高が500万円 計画人件費率26% アルバイトの平均給与9万円(時給900円) 社員の給与が30万円✕2名 500万円✕26%=130万円 (130万円-60万円)÷9万円=7.7名

適正な人件費は130万円で、人員は約10人 人件費は粗利から支払われるということを知ることが重要です 粗利に対する人件費のバランスが、利益を確保するための重要なポイントであるということを理解してください

ただ、これだけじゃ経営効率を追求しているとは言えない 労働生産性の視点がないんです 従業員の給料は上がっていきます そうじゃないと優秀な従業員を育成したりとどめておくことができない 給料が増えたら人数を減らすじゃ、労力が重くなるだけで働く側にメリットがない 能力が上がったら給料が増えたり、 時間だけ働けばいいという役割から脱却できたら、やる気は上がりますよね ただし、能力とは作業効率が上がることだけじゃなくて 決められた時間の中でどれだけ成果をあげることができるかということです

いたんですよ、誰もが認める作業の早い人 お客様の顔も見ないで歩きながら天井に向かって「ありがとうございます」を言う人 「お皿下げてもいいですか?」と同時にお客様のお皿に手が伸びてる人 通路でお客様より自分が優先の人 面談の上、ホールから厨房へ配置転換で対応しました 作業が早いだけの人を評価すると、お店の接客方針がゆらぎますよ!

脱線しました 労働生産性を高めるためには時間をコントロールします どうすればいいか 売上高に対する標準労働時間を設定する必要があります

標準労働時間とは、1日の売上高が20万円とした場合 そのときのみんなの労働時間の合計は80時間という考え方です この場合、労働1時間あたりの売上高は2,500円となります これを人時売上高といいます 必要な売り上げを稼ぐためにみんなで何時間働くか?ということです 多くの店は3000円から4000円です 売上高20万円で人時売上高を3500円にするなら 労働時間は57時間になります 20万円の売り上げを稼ぐのに80時間かけるより 57時間で稼げたほうが 生産性が高いということになります

では、労働時間を基準とした人件費と人員を見ていきます パート・アルバイト平均月間労働時間=パート・アルバイト平均給与÷パート・アルバイト平均時給 月間計画労働時間=月間計画売上高÷計画人時売上高 パート・アルバイト必要人員=(月間計画労働時間-社員月間労働時間)÷パート・アルバイト平均月間労働時間

計画売上高500万円 パート・アルバイト平均給与9万円 平均時給900円 計画人時売上高 3500円 社員月間労働時間200時間✕2名とすると

パート・アルバイト平均月間労働=9万円÷900円=100時間 月間計画労働時間=500万円÷3500円=1428時間 パート・アルバイト必要人員=(1428時間-400時間)÷100時間=10人

4000円=1250時間 1250時間-400時間)÷100時間=8.5人 でお店を回すことになります

あとは、従業員1人が何人のお客様を接客できるのかという視点も必要になります 人時接客数=月間客数÷総労働時間数 人時接客数✕客単価=人時売上高 月間計画労働時間=月間計画売上高÷(人時接客数✕客単価) 計画客数=月間計画売上高÷客単価 月間計画労働時間=計画客数÷人時接客数

人時売上高を基準にした例と同じ条件 客単価を1000円 人時売上高が3500円 人時接客数=(500万円÷1000円)÷1428時間=3.5人 人時売上高=3.5人✕1000円=3500円 月間計画労働時間=500万円÷(3.5人✕1000円)=1428時間

売上高に対する人件費の割合から見る数字 売上高を稼ぐために必要な時間から見る数字 従業員が何人接客できるか、能力から見る数字 お店の方針に合わせてバランス良く組み合わせることが必要です

頭が痛くなりませんでしたか? ただ、生産性を考えないで人を雇ってしまった場合と 生産性を考えた上で人を雇う場合と どちらが良いか?っていうことなんです

業務をこなすためだけに人員を雇っていたのでは 人件費はコントロールできなくなります 忙しくなると従業員は人を増やしてくれ!っていうだけですからね

生産性を考えた採用計画を行うためには 従業員の能力向上を考えたり 人員配置計画を考えたりしなくてはなりません ただ、従業員一人が1時間でいくら稼ぐのかという視点で 経営ができるようになると 社長も従業員も納得の上で仕事に専念できるようになります



 
 
 

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